オライリージャパンから発行されている『カンバン仕事術』を読んだ。スクラムマスターの先輩に「仕事の進め方で悩んでいる」と相談したことがきっかけだった。自分の業務の進め方で、どこに非効率な部分があるのかを洗い出すのにとても役に立ちそう。
(引用元:http://www.theitsmreview.com/2012/08/itsm-projects-kanban/)
カンバンはなぜ必要か
カンバン仕事術を読んで、そもそもカンバンは私に必要なのか?と考えた時に必要だと思いついた4つの理由。
- 多岐にわたる仕事を見える化するため
- 自分のワークフローのどこに問題があるのかを発見するため
- 安定したブログコンテンツを共有するためのフレームワーク作りに役立てたい
- 先輩のスクラムマスターに自分の仕事の進め方についてより適切なアドバイスをもらうため
私が抱えていた悩みとは
ぬー◯ぼでは、わたしの職種はひとりしかいなくて、これまで何か蓄積されたものがあるわけではなかったから、自分で仕事を作って、自分で進めていく、というやり方のプロジェクトが多かった。
でも、社内でようやく自分の職種の対する認知度が高まってきたからか、徐々にではあるけれど、既存のプロジェクトの一部として(例えばリリースブログなど)仕事を任されることが多くなってきた。
そこで生まれたのが「個人のプロジェクトとチームのプロジェクトをどうバランス良く進めていくか」という課題だった。ここにきてなぜこの課題に真剣に向き合おうとしているのかというと、具体的に下記のような問題が生じてきたからだ。
- 自分の仕事が多岐に渡りすぎて把握(見える化)できなくなった
- 仕掛り作業(以下WIP:Work in Process)が増えすぎて期限内に終えられない
私が抱えているプロジェクトを見える化してみる
私が担当している主なプロジェクトを列挙してみる。
- ブログ記事
- 事例紹介記事の企画・取材・作成・WP登録
- 社内イベントレポートの作成
- コラム記事の翻訳
- 効果測定
- Google Analyticsを使ってブログの影響を測定する
- 月ごとのセッション数をエクセルにまとめる
- 一ヶ月の終わりにその月の特徴を総括する
- 新機能のリリース
- リリース記事の翻訳・キャプチャの撮影・WP登録
- ニュースレターの作成・翻訳
- SNS対応
- 社内イベント模様をFacebook/Twitterで配信
- 外部メディア掲載された際にFacebook/Twitterで配信
- マーケティング活動
- 週に一度のTシャツキャンペーンの当選者決定・メッセージのやり取り・手配依頼
- ロゴの管理
- メディアエンゲージメント
- リリース記事を掲載してくれそうなメディアとの関係づくり
- イベント企画・実行
- イベント会場の手配・打ち合わせ・飲食の手配
- アンケート作成・結果を社内共有
他にもある気がするけれど、5ヶ月でやってきたことはひとまずこんな感じ。列挙していて気がついたけど、コンテンツマーケティングだけじゃなくて、従来のよくあるマーケティング、SNSマネージャーとかいろいろやっている。。。普段だと自分がどれだけの量の仕事をしているのか気づかないけれど、こうして見えるようにすると色々やっていることに気がつく。
直近で何とか安定させたいのは”ブログコンテンツ”の部分
ぬー◯ぼには「コンテンツマーケティング」として入社してきた。とは言っても、今までマーケティングという枠の専任がいなかったので、この5ヶ月は広く浅く、必要とあらば色々なものに手を付けてきた訳です。今は、すべてが完全に安定したとは言い難いけれど、ひとまず、各々の進め方は把握できたフェーズにいる。
自分としては、これからはなるべくコンテンツマーケティングに絞ってスキルを高めたいという思いがある。なので、ひとまずは、”コンテンツマーケティング”の整備を真っ先に進めようかなと。
ブログコンテンツで直面している問題
ブログコンテンツのカテゴリには、先述した事例紹介以外にもリリース関連の記事も含まれる。そうした前提のもと何が問題なのかを考えてみた。すると冒頭に述べた
- 仕掛り作業(以下WIP:Work in Process)が増えすぎて期限内に終えられない
につながる。具体的にどういうことかというと、例えば、自分で進めているプロジェクト(事例紹介)があったとして、期限日を設けたとする。そこで、チームで進めているプロジェクト(リリース)の仕事が横から入ってくる訳だ。期限に余裕があればいいけれど、基本的にあまり余裕がないので、結果的に自分で進めているプロジェクトから一旦手を離すことになる。そして、リリースの方に掛かりきりになってしまい、自分のプロジェクトの当初の期限はだいぶ押されてしまうのだ。
ヨコ入りの仕事に対する自分の定義をつくる
ヨコ入りの仕事問題を何とかしたい!ということで、ヨコ入りの仕事を自分の中で解してみる。すると、下記の2つになった。
- 期限付き:既に進めているプロジェクト
- 期限がまだない:新しく始まるプロジェクト
そこで考えたのが、下記の対応策。
- 期限付き:既に進めているプロジェクト
- 自分のプロジェクトの期限が遅れることを覚悟して、すぐに取り掛かる
- 期限がまだない:新しく始まるプロジェクト
- 自分のプロジェクトの期限内完了を優先して、期限を設定する
ヨコ入りのための余白を作った期限設定
ヨコ入りの仕事に柔軟に対応出来るようにするためには、
- 新しい個人プロジェクトを始めるときに必ず手持ちのタスク状況を確認する
ことが大切。新しいプロジェクトを始める前に、まずは自分のタスク状況を確認する。次に大切なのが、新しいプロジェクトの期限をキツキツにせずに、ヨコ入りの仕事も踏まえて余裕を持った期限を設定すること。ここで厳しい期限を設定してしまうと、ヨコ入りのタスクに潰されてしまって、既存の個人プロジェクトと新しい個人プロジェクトがおじゃんになってしまう。
曜日ごとにゆるくタスクを設定しておく
プロジェクトのタスク設定をより細分化してみる。これからは、基本的に、1日1つのプロジェクトに関するタスクしかいれないようにしたい。加えて、自分のタスク状況を頭の中で把握できていない時は、WIPを減らすSOSサインが出ている証拠。当初自分が設定した今日取り掛かるべき"1つ"のタスクに集中する。
重要なことなので、ポイントアウト。
- 曜日ごとに取り掛かるべきプロジェクト(執筆するブログジャンル)を決める
- この時の作業数は必ず1~1.5に設定すること(ヨコ入り仕事のため)
- 自分のタスク状況を頭の中で把握できていないようだったら、WIPは減らす・制限すべし
WIPを減らす・制限すべき理由
WIPを減らし・制限するのがなぜ重要なのか。それは私自身のこれまでの仕事の進め方を振り返ってそれがボトルネックになっていると感じたからだ。
具体例を出すと、8月に実施した事例紹介記事プロジェクトを結局11月に入っても完了できていない。その理由として痛く思い当たるのが、自分の既存タスク状況を確認せずに新しいプロジェクトを始めてしまったこと。そこに追い討ちをかけるようにして、チームのタスクがどんどん回ってくるようになり、ヨコ入りの仕事が増えたこと。
安定したブログコンテンツの共有をするためには、
- (曜日単位の)余白のある作業工数の設定と見積り
- WIPを定期的にテコ入れするクセを身につけること
が必要不可欠だと感じるので、今後はこの2つに取り組んでいきたい。
まとめ
ひとまず、自分が普段頭の中でもやっていることをばーっと書き出してみた。文字にするとどこに問題があるのかが明確になる。ちなみにカンバン仕事術は、とても参考になる部分もあったんだけど、正直チームで動いている人にしか当てはまらなくて、私みたいに個人で仕事を進めている場合には当てはまらないなぁ〜と思うこともあった。ということをツイートしたら、なんと「Personal Kanban」というものもあるとか!考案者様は神だーーーー!!!ひとまず、明日は課題の洗い出しをスクラムマスターのご指導のもとやってみる。まずは、仕事の見える化から本格的にはじめてみる!
- 作者: Marcus Hammarberg,Joakim Sundén,原田騎郎,安井力,吉羽龍太郎,角征典,?木正弘
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/03/26
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