"つながり"について考えた『わたしを離さないで』を読んで
以前から気になっていた、カズオ・イシグロ著『わたしを離さないで』を読んだ。印象的だったことを自分の体験談と交えながらまとめる。(ネタバレあり)
なぜこの本を選んだのか?
もともとわたしは、ひとが新しい技術に出会ったときの心の変化や葛藤が好きで、SF小説を読んだり、SF映画をよく観たりする。
わたしを離さないで、は森美術館で開催されていた「未来と芸術展」で偶然に出会ったことがきっかけで読むことになった。
感じたこと
わたしを離さないで、はSF(とカテゴライズして良いものかすこし悩んだ)にしてはとても読みやすかった。それは、主人公の回想で物語が進行していくこと、幼少から大人になるまでの心と身体の発達が端正に書かれていることが理由だ。
序章ではじれったく感じたものの、読み終えたいまとなってはこの端正さのおかげで、素晴らしい作品に仕上がったのだなと思う。
まぁ、端正であるがゆえに、感情移入しやすい自分にとっては登場人物の心の機微のようなものをまざまざと感じてしまって、読後感としてはただただ、「切ない」という気持ちになったのだけれど。
「切ない」と感じたのは
なぜ「切ない」のだろうか。読み終えたあとはしばらくはその理由を考えていた気がする。
あとがきにあったが、カズオイシグロ作品の根源的なテーマには「ひとは記憶を捏造する」「運命は不可避である」という2つがあるそうだ。実際、この小説も「命」を題材にして、この2つのテーマが端正に描かれていたと思う。
この題材を自分なりに解釈する過程で親と子の"つながり"を感じたことが、切ないという感想のきっかけになったのでは、と思う。
なぜ親と子の「つながり」なのか
昨年、わたしのまわりで「生と死」を感じる出来事が連続的に起きた。
兄に2人目の子どもが生まれ、姉に1人目の子どもが生まれた。家族が命に関わる病気で突然入院し、親族が1名亡くなった。
これらの出来事はたった2ヵ月の間にすべて起きた。この怒涛の2ヵ月のおかげで、自分の価値観は大きく変わったし、当たり前の存在が実は決して当たり前でないことを強く実感した。
そして「家族を大切にしたい」という気持ちもより一層強くなったし、家族との絆のようなものを強く意識する体験となった。
だからこそ、この小説の設定でもある、異端なものたちをどんな手を使ってでも守ろうとするひとたちを「親」だと感じ、親の手を借りてじぶんたちの定めを徐々に受け入れていくひとたちを「子」だと感じたのかもしれない。
そして、親と子の思いが果たされないことも"運命"だとする物語の展開に対して「切ない」という感情を抱いたのだろう。
このブログを書くために、いろいろ考えて思ったが、運命って絵に表すとまるで鎖みたいだなぁと。
また読みたいと思える作品
この小説は日がたったときにもう一度読みたい。
1度目に感じた、先が読めない、奇妙で違和感のある展開へのワクワク、ドキドキ感とは違う感覚を持てそうな気がするから。
ちなみに、こうなるであろうという物語展開をいくつかメモして読み進めていたが、2のような物語展開でも読んでみたい。別の小説でありそうな気もするけれど。
1. 約束のネバーランドのような人間が別の生き物へ生贄とされる世界
2. 富裕層が健康法のひとつとして自分の遺伝子からクローン人間をつくり培養する話
お腹はいっぱいなのに、なぜ食べてしまうの?〜「食べること」の進化史を読んで〜
お腹はいっぱいなのに、なぜ食べてしまうのだろう? その答えを見つけるために『 「食べること」の進化史 培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ』を読んだ。その感想をまとてめおく。
「食べること」の進化史 培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ (光文社新書)
- 作者:石川 伸一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2019/05/21
- メディア: 新書
きっかけ
去年の11月ごろから「お腹はいっぱいだけど、まだ何か食べたい」という状態が続いていた。
食べ過ぎて気持ち悪くなることはわかっているのにも関わらず、食べてしまう。
最初は周期的なものが原因と思っていたが、どうやらちがう。忙しさによるストレスが原因だからと思ったけど、これもどうやらちがう。
この食欲はどこからくるものなんだろう、どうすればおさまるのか、そもそも何で私は食べるんだろう、なんてヒマさえあれば考えていた。
この本を読んで、この疑問がいくつか解消できたので、特に印象的だったことをまとめておく。
進化生物学と肥満
肥満のメカニズムは「節約遺伝子仮説」と「料理仮説」の2つの仮説があるという。
節約遺伝子仮説というのは、数百万年前の私たち祖先が常に飢餓の危険にさらされていた環境下で、効率的に脂肪を体内に溜め込む体質を有しており、これを引き継いでいるという説。
料理仮説というのは、人類が進化する過程で加熱などの「調理」をしたことで、短時間で高カロリーの食事が安全にできるようになったという説。
飢餓から自分を守る、危険な食べ物を安全に食べられるようにする、というこの2つの説には共通して「危険なものから身を守ること、生きること」がある。
ただ、現代は食べものに困ることがないし、食べることに危険を感じることがあまりない。
数百万年前から変わっていないわたしたちの身体は、こうした食環境の整備に追いついていないから、摂取した食べ物を蓄えようとしてしまう。それが結果として肥満につながる。
おいしさの危険な快感
哺乳類は食べすぎたり、飢えたりした後に自由に食べられる環境に戻されると、体重がもとの水準に落ち着く性質があるらしい。
胃から脳に標準体重にするための信号が送られて、食欲が抑制される、という仕組みなのだが、現代人は信号が送られても食欲を抑制する力が弱い。
抑制力が弱いのは、食欲を高めるドーパミン、多幸感を高めるセロトニンなどの脳内物質の過剰分泌が原因だ。肥満患者の食欲を抑えるために、こうした脳内物質の作用を抑える薬も存在するそうだ。
脳と胃は切っても切り離せない。人間は進化の過程で、エネルギーを使う器官を腸から脳みそに転換した。人間の身体の中でもっともエネルギーを使うのは脳だ。
だからこそ、お腹が空っぽだからお腹が減る、のではなくて、脳みそを使いすぎたからお腹が減る、のが実は正しい。
頭を使った後、ストレスを感じた後に甘いものが食べたくなるのは、お腹じゃなくて疲れている脳を満足させるため。つまり、甘いものが食べたいのではなくて、それによって生まれる多幸感を欲しているのだ。
甘いものじゃない別の方法で、多幸感を生み出せれば「お腹はいっぱいなのに食べてしまう」のを止めることができるだろう。
他者と食べることの意味
「食べること」には2つ意味がある。1つめは、心体機能を停止しないための食べること。2つめに、他者と交流して社会生活を営むための食べること。
私が注目したのは後者の方で、「今度ご飯に行きません?」という日々の会話で頻繁に使う一文は、ご飯を食べることが目的じゃなくて、「この人とおいしいご飯を食べたい」ということが本当の目的なのだなと思った。
一人で食べる高級料理よりも、だれかと「おいしい」と言い合いながら食べる手作り料理の方が倍美味しい。ただ、食べる相手というのも重要で、一緒に食べると美味しいと思える人とのご飯の回数を、今年はできるだけ増やして、一回一回を大切にしたいと思った。
まとめ
当たり前すぎてこれまでじっくり考えることのなかった「食べる」という行為。今回この本を読んで、じっくり考えることができた。そして、食べることの自分の価値観を知ることができた。
他にも、未来の食と題して、昆虫食や3Dプリンターによって創作される食事なども本のなかで紹介されていて、SFの世界は確実に現実になっているのだなと驚いた。
ただ、食べるものが変わったとしても、食べるという行為の本質や、だれかと食べることで得られる楽しみのような価値観は、これからも大切にしていきたい。
「伝わる課題、書いてますか?」Backlogで”相手に伝わる課題”を書く3つのヒント
本エントリーはBacklog Advent Calendar 2019の12月5日の担当分です。
福岡Web制作界隈でトップクラスのダンディズム@nishiakiさんからバトンを受け取りました、ヌーラボのコンテンツマーケター@fomifomi0207です。2020年まで残り26日となりました。みなさんの2019年はどうでしたか?来たる2020年に向けて、残りの日々を駆け抜けましょう!
さて、突然ですが、Backlogで課題を書くとき「相手に伝わる課題」を意識できていますか?今日のAdvent Calenderでは「相手に伝わる課題の書き方」というテーマで、Backlogで課題を書くときにおすすめしたい3つのコツをご紹介したいと思います。
■ 目次
- 伝わらない😱課題の書き方3パターン
- 伝わる!課題のコツその1「主語と述語を意識する」
- 伝わる!課題のコツその2「課題の詳細欄には最新の情報を載せる」
- 伝わる!課題のコツその3「課題名の共通ルールをチームで決めておく」
- 最後に
伝わらない😱課題の書き方3パターン
Backlogの課題を書くときに、以下の書き方でタスクをアサインしたり、作業内容を伝えたりしていませんか?
- 主語と述語を無視した課題名(体言止め・名詞の羅列)
- 課題の詳細欄には何も記入しない
- 共通の課題なのにチームメンバーごとに課題名が異なる
自分1人で管理しているタスクであれば自分がわかる書き方で問題ありませんが、チームで管理しているタスクはそうもいきません。
他者との何らかのコミュニケーションが発生するタスクに取り組む場合は、自分以外の“相手”に伝わる書き方を意識したり、ルールを設けたりする必要があります。
そこで、明日から実践できる、相手に伝わる課題の書き方のコツを3つご紹介します。
伝わる!課題のコツその1「主語と述語を意識する」
アンチパターンで紹介した「課題名が主語と述語になっていない」というパターンでやりがちなのは以下のような例文です。
MARKETING-1 使用するイメージについて
MARKETING-2 会社概要のワイヤーフレームの件
MARKETING-3 解析ツール_下調べ_料金確認
以上の例文で何が問題かわかりますか?
1つ目の課題名は、対象となる主語がとても曖昧です。
2つ目の課題名は、1つ目よりも主語が明確ではあるものの、体言止めとなっており具体的な作業まではわかりません。
3つ目の課題名は、主語と述語に当たる単語が盛り込まれているものの、名詞の羅列構造のためどんな作業をする課題なのか、一目でわかりません。
すべての課題に共通するのは、主語と述語が不在であるという点です。これでは、課題名を見ただけで何をすれば良いのかわかりません。
そこで、先にあげた例文の主語と述語を明確にして、書き直してみました。
MARKETING-1 サイトに使用するイメージを決める
MARKETING-2 会社概要のワイヤーフレームを作成する
MARKETING-3 解析ツール_料金の確認をする
いかがでしょうか。
主語と述語を意識しただけで、“相手に伝わる課題名”に生まれ変わりました。
こうした課題名は、タスクを割り振られた側が一目で自分のタスクを理解できるだけでなく、課題名だけでもおおよそ作業内容が検討つくので、タスクを割り振った側も課題の詳細欄に細かい補足情報などを記入する手間が省けます。
伝わる!課題のコツその2「課題の詳細欄には最新の情報を載せる」
課題名を主語と述語で書けるようになったら、次は課題の詳細欄に書く内容を意識してみましょう。
「課題名に作業を明記しているから課題の詳細欄は無記入でOK」なんて考え、持っていませんよね?
課題名は作業の名称を書く場所であり、課題の最新の状況、補足情報などは詳細欄に記入する必要があります。
詳細欄を有効活用するために、以下の2つを意識しましょう。
- 最新の情報(決定事項・対応策など)を載せる
- 議事録などの補足情報は詳細欄にリンクを書き足していく
Backlogは作業の進捗をコメント欄に書いていくため、複数人のコミュニケーションが発生する課題においては情報が流れてしまいがちです。そこで、決定事項や問題に対する対応策などが決まった場合は、課題の詳細欄に書き留めていきましょう。
また、定例会議で決まった課題に関連する議事録など外部の情報もリンクで詳細欄に書き足していきましょう。
伝わる!課題のコツその3「課題名の共通ルールをチームで決めておく」
マーケティングキャンペーンや記事の連載など、共通の課題名で複数の異なる作業が発生する場合があります。そんなときは、課題名に共通のキーワードを入れておくと良いでしょう(※種別などを活用する方法もありますが、今回は課題名の書き方に特化しているので、種別は使用しません)。
たとえば、このBacklogのキャプチャはBacklogの連載記事の執筆管理をしたときの課題です。ご覧になるとわかる通り、課題名が [Playチームブログ] xxxxxxxxxxについての記事を書く という共通の構造になっています。
1つの親課題に対して、子課題が複数立ち上がる場合は、この図のように課題名をチームで予め決めておくと、メンバーによって課題名にバラ付きがある状態を未然に防ぐことができます。
最後に
Backlogで伝わる課題名を書くときのコツを紹介してみました。
冒頭で挙げた「伝わらない書き方」は、意識していないとついやってしまいがちですよね。
Backlogに課題を追加する前に相手に伝わる課題名か課題の詳細情報は適切か、自分の伝え方は本当に正しいのか、いま一度チェックしてみましょう。
最初は難しいかもしれませんが、そうした気遣いを重ねていくうちに「伝わる課題」がきっと自然に書けるようになります。
今回記事を書く上で学ばせていただいた、サービシンクの名村晋治さんのブログ「JBUG東京#6「プロジェクトマネジメントを “習慣化” しよう!」に登壇しました」ではよりテクニカルな伝わる課題の書き方を紹介しています。伝わる課題の書き方をもっと学びたい方は、ぜひご覧くださいね。
明日のBacklog Advent Calenderの担当はくりきんとーんさんです!
では、みなさま素敵なクリスマスを🎅🎄
サンフランシスコからヨセミテ国立公園への行き方〜長距離列車に揺られながら〜
2018年11月2日から11月3日の1泊2日でヨセミテ国立公園に行ってきました。行きのドタバタ劇から、公園での素晴らしい自然体験まで、すべてが良い思い出になったので、忘れないうちにブログに書き記そうと思います。
この記事では「行き方編」として、サンフランシスコからAmtrakと長距離列車、YARTSバスを乗り継いで、ヨセミテ国立公園に行った方法をまとめます。
バスと長距離列車!サンフランシスコからヨセミテ国立公園の行き方
■行きのタイムスケジュール🕰
- 6:30-6:45:USA Hostelsまでお迎え
- 7:00:Amtrack Transbay Terminal着
- 7:05:Amtrack Transbay Terminal発
- 7:20:Emeryville駅着(列車名:San Joaquins)
- 7:45:Emeryville駅発
- 10:36:Merced駅着
- 10:50:YARTSバス乗車 / Merced駅発
- 13:05:Yosemite National Park到着(バス通過)
- 13:30:Curry Villageにチェックイン
■その他メモ
- California Parlor Car Toursを利用
- 料金は往復で$158.00(ホテルまでのお迎え無しだと$120)*2018年11月時点
- 片道7時間。時差ボケもあり体力的にきつかった
- レンタカーで行けばよかったと思った
6:45-時差ボケが引き起こした行きのドタバタ劇
時差ボケのおかげで睡眠時間は約2時間。飛行機移動の疲れが全然抜けないまま、身支度を始める。
ピックアップタクシーを頼んでいたので、集合場所であるホテルの入り口に向かうも、運転手が見つからずに、焦る。
電話をすると近くにいるとのことで、なんとか合流できた。
本当はAmtrack Transbay Terminalまでの送迎だったけど「間に合わないから」とのことで、Emeryville駅まで送ってくれた。運転手さん、優しい。
Emeryville駅に向かう道中で、San Francisco-Oakland Bay Bridgeを通過。
橋を渡るときに見えた、夜明けの青空とオレンジ色の朝日が入り混じった境界線は、まるで水彩画のようだった。
Beautiful Sunrise view from Sanfrancisco-Oakland Bay Bridge🌅 2018-11-02-7:02 #ヨセミテ国立公園ブログ pic.twitter.com/9zwbtnxRX6
— 井上 美穂/MIHO (@fomifomi0207) 2018年11月27日
7:45-3時間の列車旅。車窓から見えたやさしい光
無事にEmeryville駅に着いて列車を待つ。
サンフランシスコの列車は、日本みたいに線路とホームが明確に仕切られてない。
「誤って轢かれてもおかしくないな」とか思いつつ、新鮮だったのでたくさん写真を撮った。
I've Been Working on the Railroad♬ at Emeryvile station 2018-11-2-7:45 #ヨセミテ国立公園ブログ pic.twitter.com/VRzMnHz5UN
— 井上 美穂/MIHO (@fomifomi0207) 2018年11月27日
列車に乗車。
Emeryville駅からMerced駅までは約3時間。長旅だ。
列車のボックス席には4人がけの大きなテーブルが備え付けられている。コンセントがあるのも嬉しい。
持参した朝ごはんのサラダを食べながら、車窓から広がる景色を堪能する。
朝日に照らされたスカイブルーの川は、白と黄色が混じった、やさしい色をしていた。
朝の慌ただしさからようやく落ち着きを取り戻す。
Beautiful river view from a train window🌅 2018-11-2-8:11 #ヨセミテ国立公園ブログ pic.twitter.com/yt52ZXXMKe
— 井上 美穂/MIHO (@fomifomi0207) 2018年11月27日
10:50-YARTSでヨセミテへ。そこから約2時間の長旅
列車の長旅が終わり、Merced駅についに到着。
[乗ってた列車「San Joaquins」かっこいい。]
[Merced駅。再会を喜びハグする人たち。]
Emeryville駅と比較して、Merced駅の周りには何も無い。
田舎だ。実家を思い出した。
バス停がなかったので、駅員さんに尋ねると「あそこらへんで待ってたら来るよ」とのこと。
アバウトな指示で、ちょっと不安になりながらも指定された場所で待っているとYARTSバスが到着。よかった。
バスの窓から見た町の景色は、サンフランシスコとはまったく違った。
その地域の生活を牛耳っていそうなローカルスーパー、同じ見た目の家が並ぶ住宅地、まっすぐ伸びる道路、寂れたガソリンスタンド。
「こういうのがアメリカの田舎なんだなぁ」とか思いながら、その景色も楽しんだ。
Catheys Valley🌾 2018-11-2-11:09 #ヨセミテ国立公園ブログ pic.twitter.com/Nq4fmwmBVQ
— 井上 美穂/MIHO (@fomifomi0207) 2018年11月29日
YARTSバスはいくつかの停留所で人を乗せたり、下ろしたりしながら道を進んでいった。
大型バスのくせに、乗客は両手で数えるほど。バスの運転手の給料が気になった。
途中でマリファナの臭いがした。
若者が吸っていたようだ。運転手が「やめろ」と注意していた。バス内でもマリファナを吸うなんて、さすがアメリカだ。
13:05-ヨセミテ国立公園についに到着!
そうこうしているうちに、バスはヨセミテ国立公園の入り口に到着。
運転手の「あそこに見えるのがEl Capitanだよ!」という言葉で、急いで窓の外を見ると、壮大な岩壁が目の前に広がっていた。
7時間の疲れが一気に吹っ飛んだ瞬間だった。
Finally I saw El Capitan.🗻What a AMAZING! 2018-11-2-13:03 #ヨセミテ国立公園ブログ pic.twitter.com/TCJRt3Szp4
— 井上 美穂/MIHO (@fomifomi0207) 2018年11月29日
13:30頃に宿泊予約をしていたCurry Villageのロッジにチェックイン。
絵本に出てきそうなこぢんまりとした木造の簡易ロッジ。
思ったよりも清潔で、ギンガムチェックの布団もかわいかった。
まとめ
以上、行き方編でした。
それにしても、サンフランシスコからヨセミテまでは長かった。
普段は見れない美しい景色を見れたり、列車旅ならではのドキドキ感を感じれたりしたのはとても良かったけど、7時間の道のりはさすがに大変だった。
サンフランシスコからヨセミテ国立公園に行くのは色々な方法があるけど、次回もし行くとしたらレンタカーで行きたい。
次回はヨセミテ国立公園内のハイキングや星空ツアーの感想を書きたいと思います。
チップ文化はなぜあるのかちょっと考えてみた
ニューヨーカーはやっぱりお洒落だった!そんな見た目の格好良さとは裏腹にちょっと意外な一面も。
East Broadway駅の出口から見たLower East Sideの光景
前回のブログではニューヨークに対するステレオタイプ的なイメージを列挙したが、1日過ごしてわかったのは、意外とフレンドリーで世話好きなひとが多い!ということ。
どんな発見をしたのか挙げてみる!
1.「ちょっと尋ねても良いですか…?」と聞くと10人中10人が「Yes please」と耳を傾けてくれる
2.質問をちゃんと考えてから答えてくれる
3.お店に入った時に「Hello」と挨拶する
3.1尋ねたら少なくとも3は返してくれる
4.スマート・オブ・スマート
6.とにかくお洒落
7.カフェやバーの内装がユニーク
8.店員さんがフレンドリーでびっくり
道などを尋ねると、事細かに説明してくれるし、なんなら一緒について来てくれる。
さらに印象的だったのが、飲食店での接客だ。ディナーで訪れたフレンチ料理店では、店員さんの対応がものすご丁寧で好感度の高いものだった。
同じ「丁寧」でも日本は、きっちりしていてどこか定型化されているような印象を受ける。それもそれで品があって素敵だけど、個人的には友だちのように親しみやすくて、絶妙な気配りをしてくれる欧米式の接客の方が良いと思った。
フランス人オーナーのLes Enfants de Bohème(177 Henry St, New York, NY 10002, USA) で食べたクレームブリュレ
何でこうなんだろう、って考えた結果、チップ文化が影響してるのかなぁ、と思った。チップによって、料理とお客さんに対する応対が緩やかに区切られているからこそ、スタッフも、食べ物を提供する以上の接し方をお客さんに提供できるのかな、って。
日本の飲食店の場合、良い接客が出来て当たり前。ひとより良い接客ができるからといって、それに対する報酬は無い。ある種、店側が提供するメニューの中に最初から組み込まれているからこそものすごい定型化されているのかも。
まぁ、単純に、ニューヨーカーの性質上、チップとか関係なくて、親しみやすさや気配りが自然とできるというのもあるのかな。
ちなみに、ニューヨークはやっぱり美男美女が多すぎてまじで潤いました…。しかも、見事にみんなお洒落。これが本場か…!
「マンハッタン、移住したい!!!」
現場からは以上です。
アメリカ初上陸とステレオタイプのニューヨークの記録
20代で経験したかったことのひとつ「アジア以外の国に行く」という夢が、今日叶う。行き先はニューヨーク、マンハッタンだ。
いままで訪れたアジアの国々で見てきた光景とは、まったく異なる景色、世界が待ってるんだろうなぁ。
それにしても、「行ったことがないところに行く」というのは本当にエキサイティングなことだと思う。
ひと、環境、文化、言語というフィルターを通して、改めて世界を知ることは、脳への刺激にもなるし、何より、自分が知らない世界を体験することで視野をグッと広げられる感触が堪らなく好きだ。
アメリカは今回が初めて。今までアジアしか行ったことのない自分にとってはまるで未知の世界だ。そういった観点では、21歳の時に初めてタイを訪れたときと同じような感覚なのかもしれない。
そんな素晴らしいことを28歳でまた体験できると思うと、心底ワクワクする!
さて、忘れないうちに、わたしの中での超ステレオタイプのニューヨーク(主にマンハッタン)に対するイメージを記録しておこうと思う。(※そもそもアメリカは映画しか参考資料がないのでかなり偏ってる)
1.人がキビキビしていて東京よりもちょっと怖い感じ
2.道にゴミが落ちてない
3.バーやカフェがいたるところにある
4.オシャレさんが多い
5.パリッとしたビジネスマンが多い
6.多国籍
7.タクシーの運転手がガサツ
8.アーティスト気質なひとが多い
9.公園に行くとカップルが芝生でのんびりしてる
10.ノー残業なので18時ごろにはバーが超賑わっている
11.路上パフォーマンス祭り
12.フラッシュモブがいたるところでやられている
まぁ簡単にまとめると、街はきれいめで、アートがそこら中にある印象だ。
はい、偏ってるー。
この盛りに盛ったマンハッタンイメージと現実が、どれだけ乖離しているか、この目でしかと確かめたい。
実は、今回は「観光もするけど、仕事もがっつり・ニューヨークのヌーラバーとのコミュニケーションもガンガンする旅にしたい!」…と考えていた。
ただ、行きたい場所を組んでいくうちに、それよりも、自分が普段できないこと(背景がまったく違うひとたちとたくさん交流する、アートに触れる、物事をよく考える、自由な発想力を養う)をして、刺激やパワーをもらうことに時間を割く方が大切だと感じた。
なので、ビジネス的な要素はあまり入れずに思いっきりニューヨーク、アメリカライフを楽しむことにする!特にニューヨークの滞在日数は2/23-2/27の5日間だけなので、無駄にすることなく満喫するぞ。
ちなみに28日からはサンフランシスコベイエリアに移動。28日から3月4日まで滞在する予定。
またとない、この貴重な思い出をしっかりと型に残すために、この10日間で感じたことを毎日日記に記録していくぞ!おーー✊
奥多摩の高水三山を縦走!霜柱をざくざくしてきたよ:)
奥多摩の人気登山コース、高水三山に行ってきました。高水三山は、高水山(たかみずさん)、岩茸石山(いわたけいしやま)、惣岳山(そうがくざん)の三山の総称です。霜柱をざくざく踏みしめながら進む山道はすっかり冬景色になっていました。コースの感想と役に立ったアイテムについて振り返ります:)
約5時間の高水山ー岩茸石山ー惣岳山縦走
高水三山はいずれも標高800mに満たない低山ですが、山頂から見渡せる景色がとても良いです。私が住む新御徒町駅から最寄りの軍畑駅まで電車で約2時間。都心からのアクセスの良さも魅力の1つだと思います:)
9:13 軍畑駅到着
まずは高水山の登山道入り口を目指して軍畑駅を出発します。軍畑駅から登山道入り口までは少し遠く、迷いながら進んだので20分ほど歩きました。崩れかけた標識がところどころにあったので、それを頼りにします。
9:43 高水山登山開始
高水山山道の入り口にある立派なダムを眺めながら、段差のある階段を登っていきます。道の傍を流れる川のせせらぎの音に癒されながら、ひたすら歩みを進めます。(シェアメイトに教えてもらった豆知識なのですが、両手のひらを耳に添えて川のせせらぎの方向に手を開くと、音がより一層鮮明に聞こえます👂)
山頂の手前で高水山・常福院がありました。ベンチがあったのでひと休憩。不動堂前の左右に和犬のような狛犬が鎮座していました。和犬の狛犬が置いてあるお寺って珍しいですよね。しかも左右の狛犬は阿吽になっていました。可愛かったので激写🐶!
11:03 高水山ピーク
霜柱をざくざく踏んで遊びつつ、山頂に着きました!登山開始からの所要時間は約1時間20分。標高759mの低山とはいえ、やっぱり空気が澄んでいる!東京では味わえない空気の美味しさを堪能。幸せだ〜
ランチスポットは岩茸石山山頂がおすすめとのことで、高水山から岩茸石山に向かって縦走しました。スギの木に囲まれた細道とその傍に広がる広大な山々の景色に感動しっぱなし。たまに木の間から見える木漏れ日に心も暖かくなりました🌞
11:30 岩茸石山ピーク
岩茸石山に到着!標高793mと高水三山のなかで一番高い山です。お腹がペコペコなのでランチをさっそく準備。カップラーメンを持ってきたものの、まさかの水の買い忘れ!登山メンバー5人で持っている水をシェアしながらなんとか人数分のお湯が準備できました💡それにしても、山頂で食べるカップラーメンはなんでこんな美味しいのか....
13:15 惣岳山ピーク
最後の山、惣岳山を目指して12:40に登山を再開!道中は岩場が多いので慎重に歩みを進めます。アップダウンが多く、ランチで回復した体力も少しずつ削られ、ふくらはぎもパンパンで足が上がりません。あともう少し!というところで大きな岩場にぶつかりました。慎重に足を置きながらなんとか登り終え、惣岳山のピークに到着!
惣岳山の下に黒のマジックで書かれた「760m」に突っ込みの嵐。笑
14:40 御嶽駅付近に到着
ランチタイムをのぞいて約5時間で高水三山の縦走登山が終了しました!もっと体力に余裕があったらこのまま御岳山にいきたかったです。
今回の装備で役に立ったもの🔧
【手袋】
12月の冬山は寒さで指先が痛みそうだったので手袋を持っていきました。防寒はもちろん、岩や木などを触る機会が多かったので手のプロテクトにもなりました!
モンベルで購入したクリマプロ 200は指が細くて短い女性にとてもぴったりです。私の指は短いらしく、色々な手袋を試してみても長さが合わなかったのですが、クリマプロだけは唯一ぴったりはまりました。
モンベル | オンラインショップ | クリマプロ 200 グローブ Women's
次回の登山でやりたいこと🏔
登山の醍醐味は自然と山頂で食べる温かいもの!ということで、次回は山頂鍋に挑戦してみたいです。クッカーに材料を入れてジップロックでまとめておけば、火をかけるだけで調理できるらしいので、ぜひやってみたい!
あと塔ノ岳を悪天候で2回キャンセルしているので、次回こそは登りたいです。
アイゼンも準備しなきゃだなぁ。
次回も楽しみ☺️